正多角形から円周率πを求める計算 | No.2 |
前ページの式は計算機で簡単に計算できて、Basic Programは次のようになります。 n = 14 dn = sqr(2) for k = 2 to n−1 dn = sqr(2 −2 * sqr(1 − ( dn /2)^2)) next m = 2^n pi = m*dn /2 ここで計算しているのは正16384角形 (16384=214)で、1辺の長さがdnでπの近似値はpiとしています。 計算結果は n = 14 m = 16384 pi = 3.14159263346325 となり、πの値は小数点以下7桁まで正しく求められました。ちなみに、n= 14の14の値を変えて計算すると、正多角形の角数を変えた計算ができます。試してみて下さい。数を増やすとだんだんに正確なπの値が求まることがよくわかります。この計算はWindows XPが使えるコンピュータならば下記のプログラムをメモ帳にコピー、ペーストして「正多角形でπの計算.vbs」と名前をつけて保存してから、保存したファイルをダブルクリックすれば計算できます。こんにちは、ヒゲジイです。πの話のつづきをしましょう。 3月14日は円周率のπにちなんで、数学の日でした。 π=円周/円の直径 の値ですが、紀元前の古代ギリシャでアルキメデスが223/71<π<22/7の範囲であることを証明しています。現在では東京大学の金田康正教授らがスーパーコンピューターで1兆2411億桁まで計算しています。これは、現在のところ世界記録です。 さて先回、正多角形の角の数を増やしてπの値を求める計算式と計算プログラムの話をしました。計算プログラムで実際に計算してみましたか?実際に計算した人は変なことに気がついたと思います。正多角形の角の数を増やしてゆけばますます正確なπの値に近づくはずでしたがそうなりましたか?πの正確な値はすでに1兆桁以上が計算機で計算されています。始めの500桁の値は 3.1415926535 8979323846 2643383279 5028841971 6939937510 5820974944 5923078164 0628620899 8628034825 3421170679 8214808651 3282306647 0938446095 5058223172 5359408128 4811174502 8410270193 8521105559 6446229489 5493038196 4428810975 6659334461 2847564823 3786783165 2712019091 4564856692 3460348610 4543266482 1339360726 0249141273 7245870066 0631558817 4881520920 9628292540 9171536436 7892590360 0113305305 4882046652 1384146951 9415116094 3305727036 5759591953 0921861173 8193261179 3105118548 0744623799 6274956735 1885752724 8912279381 8301194912です。ところで、先回の計算プログラムで計算してみると次のようになります。 多角形の角の数 πの計算結果 n m(=2n) π 3 8 3.06146745892072 5 32 3.13654849054594 10 1024 3.14158772527996 14 16384 3.14159263346325 16 65536 3.14159264532122 18 262144 3.14159291093967 20 1048576 3.14159655370482 この結果を見ると角の数が8, 32, 1024, 16384, 65536と増加するとπの計算値はだんだんと上の正確なπの数値に近づいてゆき、小数点以下7桁まで合っています。しかし、角の数が262144, 1048576では逆に小数点以下6桁、5桁までしか合っていません。変ですね。正多角形の角数を増やしてゆけば正確なπに近づくとの理論がまちがっているのでしょうか?それとも計算機が計算をまちがえるのでしょうか? |
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π(円周率)を計算してみよう |